3月17日(月)
午後、職場に平野教授が来店。春物の上着を買いに来てくれたのだ。
『教授、上着なんか欲しがるな!アンタには素肌に革ジャン、そしてボトムスはブルマがお似合いだぜ!』
俺は一喝した。いかにジョークとは言え今の発言を百貨店側に聞かれたら問答無用で俺はクビだ。
しかし妥協はデキナイ。教授をコーディネートするのにブルマをハズして考えるなんて俺には出来ない相談だよ。
洋服を見ながら平野教授はデカイ声で渡辺真知子の『ブルー』を歌いまくっていた。なぜだか判らない。当然誰もが振り返って教授を見ていた。
「角さん、今すぐ伊勢屋に行こう!中華ガツ食べよう!」
彼は何度も同じコトを叫び続けた。狂った発言だったがサブリミナルな効果があり、いつの間にかスタッフ全員が死ぬほど伊勢屋で飲みたくなっていた。やはり平野さんの求心力はスゴイと思う。
当意即妙というか我々はものすごい早いテンポで言葉のキャッチボールをする。いつもそれが楽しい。同世代の男友達は本当にありがたいと思わない訳にはイカナイ。とても楽しかった。
平野教授が来て心が華やいだのも束の間、自宅へ戻ると再び俺はふさぎ込んでしまった。もはや完全にビョーキだ。なす術なしである。
そうではあるが音楽はいつも救いの手を差しのべてくれる。それは統計学上100%の確率なのだ。
今宵の救世主はなんと『さだまさし』であった(写真)。一体全体これはどおいうコトなんだ?
先日カスレコ箱から買ってきてずっと放ったらかしにしていたのを何気なく聞いてみた。
果たしてそれはメチャクチャ良い曲で俺は脳天を叩き割られた。
実はこの『道化師のソネット』、俺が中1の頃リアルタイムで買ったことがあり、じっくり愛聴していた一枚なのである(一緒に買ったのがなぜかキッスの『ラヴィン・ユー・ベイビー』だった)。
そして今宵、またしても俺は度肝を抜かれた。懐かしいとかそんな感傷ではなく、マジで素晴らしいメロディーなんだ。思わずジーンと泣きが入ったね。
B面の『HAPPY BITHDAY』は更に素晴らしかった。この曲はなんとアレンジもさだ本人である。
足踏みオルガンで三拍子のイントロなんてテメエ、それだけで好印象だぜ。
サビのコーラスやマリンバのフレーズなど素朴ながら的を得た盛り上げっぷりに舌を巻いたね。なんかポール・マッカートニーみたいだよ。ポールのアルバムの中でも特にイイ曲だなみたいな雰囲気を持ったナンバーだよ。いやはや、さだよ、マジでグレイトだぜ!俺は何もかも捨てて明日から富良野に行くわ。そうした方がイイとでも?
忘れかけていた、埋もれた名曲を探すのは実に楽しい。次は70年代後半のニューミュージックを探す旅に出ようか。平野教授と一緒に渡辺真知子をダミ声で歌おう。
自分には音楽こそが最良の薬である。それだけは間違いナイ。


それに、気分よく歌えて心底嬉しかった。オレがバンドマンってことがばれてしまったかもな、テレるぜ。
落ち込んでいるヒマはないぞ角さん、次回のお題は「太田裕美」だぜ。
店内放送で歌いまくろう、よろしく。
では。