3月29日(土)
代々木公園にお花見に行く。舞ダイナミックのお友達や会社の人達の集まりに俺も呼んで頂いたのだ。
「ウクレレ持って来てよ!」そう言われていたので持参した。もちろん俺の歌で全員を地獄に送るつもりでいた。せっかくの花見なのに皆には不快な気分になって欲しい。桜がすべて枯れ散るほどダーティーに歌うべきじゃナイだろうか?どう思う?
リクエストにお応えして『対人恐怖症ブルース』と『学校教育』を舞ダイナミックと合唱した。
その場の空気が信じられないほど重苦しくなった。座の空気を家畜の口臭のようなモノに変えてこそ俺の歌だと言える。大いに満足した。
そうではあるけれど皆と一緒に愉快に飲めて本当に楽しかった。ありがとうございます。みんなダイナミックライブ来てね。
その後舞ダイナミックのお宅にお邪魔した。
キヨちゃんがパソコンを持ってきて俺に画面を見ろと言う。
「ツリーさん、いつまでも電話回線はダメだ。アンタにIT革命を起こしてもらいたいんだ!」
そう言ってYouTubeでキャンディーズを見せてくれた。
「毎日これが見れるんだ!それなのになぜ一歩を踏み出さないのだ!」
キヨの怒声が響き渡る。俺は赤麿児のような表情で腕を組み、目を閉じ続けた。
『動くキャンディーズ』。
これ以上に清らかで価値のあるものがこの世に存在するだろうか?
キャンディーズの動画が見れないのなら、わざわざこんなツライ世の中に生きている必要はナイのではないか?ついに俺は決心した。
「その通りだ!もう馬鹿げた電話回線やめだ!光だか何だか知らんが俺はそれにするゾ!」
俺は絶叫した。絶対IT革命してやる。しかしあんなモノが家で見放題だったらますます睡眠不足になるだろうね。徹夜とか容易に考えられるな。
そしてYouTubeからは水着姿のキャンディーズが映し出されていた。
「うおーッ!なんなんだコレは!まるで宗教そのものだッ!信じられん!この人達は間違なく『神』だ!」
俺は大好きな人のコトをいつも『神様』のようにあがめたて奉る。そして俺自身はいつまで経っても地獄の亡者だ。
俺は谷岡ヤスジばりの鼻血ブーを出すと白目をむいて失神した。

