
8月27日(月)
渋谷東急本店の『ナベプロ40周年展』にともみダイナミックとまきねこ嬢と3人で見学に行く。
ワタナベプロダクションと言えば日本の芸能プロダクションの最大手であり、古くはクレージー・キャッツから最近ではしょこたんまで、それこそ星の数ほどたくさんの芸能人を輩出してきたのだ。そして我が愛しのキャンディーズもワタナベプロ所属のタレントだったのである。そんな『ナベプロ展』である、兎にも角にも昭和の芸能史を一望できる素晴らしいイベントなのではあるまいか?俺は鼻息も荒くやたらと高ぶっていた(写真)。
『キャンディーズの展示品はすべて略奪する!邪魔するヤツラには逝ってもらう!』
人生には妥協できない一点がある。今は人命よりランちゃんのブロマイドの方が大切だ。そんなの子供でも判るコトだろ?
待ち合わせ場所にともみダイナミックは夏らしい浴衣姿で登場。カワイイな、とても似合っている。さすが元イメクラ嬢だ。
さっそく7階の催し物会場へ。入場ゲートの横にキャンディーズの映像だけを流す特設ブースがあった。プログラムを見て思わず唸り声を上げた。
「ううっ、信じられん。出し物があまりにレアすぎる!」
後楽園のファイナルカーニバルのフィルムコンサートバージョンは現在流通しているDVDと違い、様々なオフショットがふんだんに盛り込まれている。
そして恐るべしはもう一本、なんと2回目の蔵前国技館での歴史的な『キャンディーズカーニバル』の映像である!
「これは本当なんだろうか?」
俺は我が目を疑った。みんなにとってはどうでもイイことだろう。しかし俺には天地がひっくり返るようなコトなんだ。
とにかくともみDとまきねこ嬢の髪の毛を引きずってブースの中に突入する。彼女達にもきっとキャンディーズの素晴らしさが伝わるはずさ。俺はそう確信していた。
「うえ〜ッ、きっつ〜い!」
ともみDは20秒もたずに退散していった。
「なぜなんだ?ありえねえ!」
しかし俺は画面にくぎ付けだ。大好きな『その気にさせないで』になるとタマらず同じ振り付けで踊り出した。ブース内の空気がイッキに熱くなってきたぜ!
激しい憎しみの目で俺を見つめるまきねこ。どうした?ノッテこい。俺と一緒に踊ろうぜ!メイツのように。そうだスクールメイツのように踊るんだよ!
「角森さん、それ以上続けると警察を呼びますよ!私には耐えられません!死んだ方がマシです!」
錯乱し絶叫するまきねこ。『ナベプロ展』を見終わるまでは弁護士を通して話をしてくれと言い張る彼女をなだめすかして何とかお付き合いして頂く。女はみんな気まぐれでしょーがない。
ようやく展示場内に入る。きらめくような昭和のスター達がところ狭しとひしめき合っている。
クレイジーキャッツの写真を見て『あ、ダークダックス!』と言うともみD。
ザ・ピーナッツを指差して「ピンクレディー?」とたずねるともみD。
俺はどうしてイイのか判らない。この会場を出る頃には総白髪になっているかもしれない。
色々と見て回り、出口付近に来てやっと現れやがった!俺は思わず生唾をゴックンと飲み込んだ。そうだ、キャンディーズのステージ衣装の展示コーナーなのだ!
「こ、これが後楽園でランちゃんが着ていた衣装だ…。」
俺は気絶しそうになった。長い年月、あこがれてあこがれてあこがれ抜いた神様の、天女の羽衣が今、目の前にあるのである。
「おい、まきねこ、この衣装引っ掴んで『試着室どこですか?』って聞いて来い!」
俺の目つきがマジなので彼女は震え上がっていた。
「HONZIさんに頼んで万引きしてもらったらエエやんか!あの人やったらカンタンに盗んでくれるで。」
ともみDは吠える。オイオイ、ほとんどノンフィクションなコトを言うんじゃねーよ!でもでも彼女の『仕事ぶり』は完璧だしな。いかん、いかん思わずHONZIに電話しかけたじゃねーか!
『絶対お手に触れないで下さい!』
いたる所に張り紙がある。しかし俺には我慢できない。
震える手をそっと伸ばして衣装に触れてみる。アホみたいだが胸がときめく。
30年前の俺が今の俺を見たらどれほどうらやましがるコトだろう。また30年経ってもまだしつこくキャンディーズのファンだなんて知ったらきっとあきれるだろう。しかし今もこの調子だ。心が望むものだけを俺は望むのだ。虚飾など入り込む余地は全くナイ。
展示場をでて3人でカフェでホッと一息。実に楽しかった。小ジャレタカフェなのにともみDはホルモンを食べていた。なんでこんなメニューがあるんだろ?
午後のひとときをのんびりおしゃべりして過した。二人とも主婦なので早めにきりあげる。
渋谷の交差点で二人と別れた。俺はそのまま東急に戻り閉店までキャンディーズの秘蔵映像を見続けた。
なお今日のレポートはともみダイナミックが後日HPにレポートをアップしてくれる予定である。そちらの方も乞うご期待!