
7月13日(月)
7月19日は池袋 鈴ん小屋にて、こはみんこと小浜田知子さんとの共演ライブがあります。嬉しい!
もう一人の共演者は山田庵巳さんです。とっても楽しみ☆こはみん、誘ってくれてありがとうー!
池袋の鈴ん小屋、迷わずに行けるかどうか心配デス。仕事終わりに急行するので迷ったらテンパりそう。急ぎマッハで行きます。マッハ文朱で行きますね。
あまり縁のナイ池袋でライブというコトで、池袋に関するメモリーを思い出した。取るに足りない些細なコトだけどド執筆してみたい。
20代の半ば、まだガキだった頃、ワタシは池袋で働いてたコトがある。
丁度ハミングスが解散して事務所も辞めた直後だった。世間の荒波と対峙しようとし始めた頃だった。
若かりし頃のワタシは本当に世間知らずのデタラメ人間だった。
毎日酒ばかり飲んで昏倒していた。やたら泥酔して、どこでもゴロンと野宿した。『セクシャルバイオレット浮浪者候補ナンバーワン』だった。
朝から痛飲する日々だったが、屈強な肝臓だったので生き長らえた。
いやはやホントにバカだった…。これからその頃のツケを払わねばナリマセン。糖尿病だもん…。
池袋バイト時代、ワタシは仕事の覚えが悪く、毎日ボロカスに怒られてばかりいた。
でも頭がバカすぎて相手がなんで怒ってるのか理解できなかった。
「人の心ってモンスターだよね☆」平然としたり顔で語ったりしてた。
ずいぶん勝手なコトばっか言ってんじゃねーぜ!
オメーがヘマばかりするから仏様みたいな人だって激怒の鬼と化すのさ。あきれたピンチケ野郎だぜ、まったく。
何をやってもうまくいかず、毎日、意味もなくガックシうなだれていた。
ある夜もうちひしがれて、地下のゴミ捨て場でエレベーターのボタンを押そうとしたら間違えて非常ボタンを押してしまった。
館内にけたたましく非常ベルが鳴り響いた。ワタシは腰を抜かして逃げ出した。
「エ、エライ事をしてしまった…。」
部署に戻り一人で震えていた。その内、窓の外がなんだかやかましくなってきた。
けたたましいサイレンの音がずか鳴っている。なんなんだよ?一体全体この騒ぎは何なんだよ!
ワタシの胸騒ぎはピークに達した。
なんと消防車やクレーン車が大挙して押し寄せてきた。
ホワンホワンとサイレンを鳴らしながらワタシが働いていたビルを取り囲んだ。非常ボタンを押すと自動的に消防署に通報されるシステムになっていたのだ。
「そんなバカな!これじゃまるで『タワーリングインフェルノ』じゃねーか!」
どエライ事になってしまった。トンデモナイ騒ぎを起こしてしまった。なんで俺はいつもこんなコトになっちまうんダヨ!
ビル管理の人間が血相変えてワタシの元へ飛んできた。
「お前!さっき地下でなにやってたんだよ!」
首根っこを押さえつけられ詰問された。い、痛い!離せ!な、なぜだ?なぜ俺だと判ったんだ!
「ふざけんな!防犯カメラにお前が非常ボタンを押してるのがバッチリ映ってるんだよ!」
彼らは特高警察のようにワタシを尋問しまくった。リアル蟹工船。その日だけでワタシは何百回『すみません』と言っただろうか。人の一生分は言ったと思うぜ。
「これはお前に間違いないな?」
そう言って防犯ビデオに映った自分の姿を見さされた。
ワタシはモニターを見た。
あわてふためいて右往左往し、やがて頭を抱えながら逃げてゆく自分の姿が映っていた。
今でもハッキリ覚えいる。せこくて、すべてにビビリまくってるネズミのような俺が映っていた。それが自分の姿だった。うーん、今とあんまり変わらないじゃナイカ。
池袋というと、ついその頃のコトを思い出してしまう。よくこんなで生きてこられたな思う。タマシイの奥底まで厚顔無恥な野郎だった。睾丸ムチムチな野郎だった。
やがて時は過ぎ、ウクレレを持って歌うようになるとガゼン根性がついてきた。少々の事ではヘコタレなくなった。
パフォーマーとしてささやかな自信が持てるようになると、外の世界への恐怖心も消えていった。
ウクレレを持つまでワタシは『自信』という言葉からもっとも縁遠い人間だった。オドオド、ビクビクの連続だった。
しかし今では客席に向かってケツの穴をパクパク開閉させて人形浄瑠璃のような奥深い芸を見せられるまでに成長した。政府は早く俺を人間国宝に指定すべきだ。指定しないなら今すぐ総辞職しろ。
そんなメモリーいっぱいのデッドシティー池袋でライブをやります。
愛弟子こはみんも一緒です。どうか皆さま、お時間ございましたらぜひノゾキに来てください。
ライブのタイトルは『夢のようなドリーム』だそうです。こはみんが付けてくれました。
過去も未来もすべて『夢のようなドリーム』だとワタシは思っています。
残りの人生を仲良く楽しく生きていきたいですね。本心です。